役者紹介インタビュー第一弾。今回は『みなそこでまってる』泡売り役の上山遼さんにお話を伺いました。
【読者の皆様へ】配信後に公開を予定していたトーク部分を追記しました。ストーリーに関わるネタバレが含まれるため配信視聴後
───意気込みはありますか?
上山「旗揚げ公演ということで、みんながたどたどしくやりながら必死こいてやってんのは、すごい見ていて気持ちがいいので俺も負けないように頑張らなきゃなあと思いますね。」
上山「本当は対面公演をやりたかったけど、案山子がめっちゃ映像頑張って、間﨑がカメラいじくってーみたいな、そこにこもってるみんなの想いみたいなのを見てると、全然配信であることを嫌に思わなくて、 悪くないなぁと、一緒に頑張りたいなぁと思うよね。」
上山「みんな頑張ってるから、俺も一緒に頑張りたいなぁって思うくらい楽しいですよって感じですかね(笑)」
上山「俺配信って、別にそんな好きじゃなくて生身の人間がやってるのが好きで、体温みたいなもので人の気持ちって変わるかなと思いながらやってるんだけど。このご時世的にそれも叶わなくて、でも俺らがこんだけの、みんなが情熱かけてやってるものが画面越しに何も届かないわけはないから。見てる人がちょっとでも体温感じてくれたらいいですね。ディスプレイ越しに体温伝わったらいいな。」
───稽古場で日々感じることは?
上山「マジで緩い」
上山「それこそ別の劇団で稽古場に入っていた時とか、すっごくピリピリしてて、良くも悪くも俺はそれが好きなんだけど。やっぱそれが本番直前の時期になるとプレッシャーにもなったりして、すごい疲れたりしてたんだけど。ここはアクセルとブレーキのバランスが程よくて。時速70キロでずっと走り続けられるから、そこまで追い込まれることもなく、やるべきことはみんな淡々とやってて。ちゃんとレベルアップしてるけど追い込まれすぎずゆるーく楽しくやれてるね。気兼ねしないね、何も。いいよすごく、気持ちよくやれてる。」
上山「あと筋トレが多すぎます。」
上山「演劇をやる上で姿勢ってすごく大事で、そのために筋トレって大事で、まあ喜んでやりますけど、いくらなんでもちょっと多いんじゃないかなと思ってますね。」
───つらいですか?
上山「楽しいからいいけど、身体的にはややつらい。ちゃんと筋トレをやらされるので。」
───どんな筋トレを行っているんですか?
上山「体幹・腕立て・背筋・スクワットやらなんやら、樽枝とかもやらされますね。」
※『樽枝』とは、体力や表現力など演技の基礎を身につけるためのシアターゲームの一種。参加者全員 が同じ方向を向き、足踏みをしながら、お題を出す人物が「樽」といえば樽が迫ってきたと想像して大きくジャンプ、「枝」と言えば枝が迫ってきたことを想像して伏せるということを繰り返す。
上山「稽古場はゆるいけど、筋トレさせられます。」
───自分の役の好きなところってありますか?
上山「まあ、パッションがあるっすよね。これは生身の人間でもそうなんだけど、あんまりこう感情の波がない人よりは感情の波が大きい人が好きで。まあ彼はバカだけど、バカなりにすげえ喜ぶし、すげえヘコめるし、そういう情緒の振れ幅が大きいところが好きですね。」
───演じてて楽しいですか?
上山「楽しくはあるんだよね。もちろん。ただ、この役を演じるのが好きかって言うと…。多分ぱっと見の俺なんだよね。でも、本質は割と違くて。中途半端に似ちゃってるせいでなんか、本当はこうじゃないのになって思いながらやってる。演劇やってて、自分じゃない誰かになろうとする過程はすごく好き。けど、微妙に似てしまってるせいで、ややモヤっとするときはある。」
上山「完全な別人とか、めっちゃ似てるとかだったら、考えて演じられるけど。ちょっとこの衝動似てるなって感覚はあって。でもちょっと感情の発露の仕方とか、思考のプロセスが俺とは違う部分があるから、ん?って引っ掛かるときが多々あるんだよね。それはそれで面白いなって思ってる。まあそこも含めて演じるのは楽しいね。」
----------------------配信公開後トーク----------------------
───好きなキャラにひとことってありますか?
上山「俺スーパースターめっちゃ好きなんで。強がって自信出してる感じの人間がめっちゃ好きだから、スーパースターはこれからも折れずに、堂々と頑張り続けろよって思いますね。そのままでいいですよ君は。ありのままじゃなくて背伸びし続けてくださいってスーパースターに言いたいですね。」
----------------------配信公開後トーク----------------------
───作品中で印象に残ってるシーンやセリフはありますか?
上山「この物語はものすごく起伏があるわけじゃなくて、淡々と人間が成長してって、人との交わりでいろんなものを取り戻していってって感じで進むので、トータルで見たいなって感じ。トータルで見て俺はほっこりしてる。」
───ご覧いただくお客様にひとことください!
上山「少なくとも、役者と部署と演出と全員必死で、みんな色々なものを犠牲にしながらやってきて、結構疲れてる、喉も枯れてる、満身創痍。そうやって身を削ってまでも「やったるわ」っていう意気込みを持って、デカい感情をぶつけに行ってるから。それにちょっと目を向けて欲しいなって思いますね。」
上山「なんか感じに来て欲しいですね。ものすごく高尚なお話でもなければ、風刺でもなんでもないけど、なんていうかな、人間の感情の温もりみたいな。そういうものを感じる用意をしてきて欲しいですね。」
上山「ちょっと感受性のアンテナ上げてけよ。」
上山遼さんありがとうございました。 劇団ゲスワーク第一回公演『みなそこでまってる』のアーカイブ期間は2022年3月26日20:00までです。アーカイブは何度でも見返すことができますので、インタビューを読んだ上でもう一度見たくなった方は、ページ下の公演情報に書かれたURLからご覧ください。
みなさまにとって『みなそこでまってる』が心に残る作品になりますと幸いです。
取材・文/相原千乃
写真/間﨑柚太
公演情報 劇団ゲスワーク 配信公演
『みなそこでまってる』
演出 大田陽彦
脚本 吉原有美歩
3月19日(土) 18:00〜 配信開始 (配信後一週間のアーカイブ有り)
本公演はチケットサイト「teket」イベントページにて配信を行います。 配信開始後、下記リンクからご視聴ください。
URL:https://teket.jp/2738/10434
※配信はアーカイブ終了まで何度でもご視聴いただけます。
※アーカイブ期間は3月26日 20:00までです。
○料金
無料カンパ制(応援チケット方式)
○お問い合わせ
Mail:guesswork.info@gmail.com
Twitter:@gekidan_gesuwa
Comments